1999年から1993年を引くと、6年。 がを見つけて連れ帰って、扉作ってコッチへ渡るまでに、要した時間は、3日。 が穴にハマって空から落ちてチビを拾って育てて亀裂にハマって向こうに戻るまで、12年の歳月が流れた。 対して、がいなくなったを探して回ったのは、6日間だ。 さて。 コレから導き出される答えとは? 「・・・・・・・・・・・・向こうの1日が、コッチの2年・・・・・・・・・・・・」 「ま。単純に考えるとそーなるね。」 ちなみに俺、時空に干渉はしたけど時間には干渉してないから、と言うに、はずぅぅうんと沈み込む。 2人は現在とある山の中にいた。 かつてののねぐらを探し当てはしたものの、ソコに目当てのおチビちゃんがいなかったからだ。 人が暮らしていた痕跡だって。あるにはあったけど、使われなくなってからだいぶ経っていて。 おチビちゃんがココに戻ってくる望みは薄、と踏んで、ソレじゃあおチビちゃんの足取りを辿ろう、としたんだが。 時間の流れがアッチとコッチで全く違う、という新事実はとっても厄介だった。 ぶっちゃけ6年は長過ぎた。 要するに。 手がかりなんて全く掴めなくて、立ち往生状態なのだ。 「うぅぅううう〜〜〜〜。ドコ行ったんだよひそか〜ぁ大鷹もいやがらねぇしくそぉぉおお〜〜〜〜。」 「・・・・・・てゆーかまさかお前の養い子があのバトルジャンキーだったなん」 「ぜってぇ違え。」 「・・・・・・・・・・・・でも名前ヒ」 「俺のヒソカは可愛くてふわふあしてて甘そうで愛くるしいんだ。」 真顔で静かにとつとつと。 真剣にそんな事を言えるはもうきんぐ・おぶ・親バカとしか言い様がナイ。 しかもまだまだ、は息子がいかにかわゆらしいかをまだまだ語り続ける。 ・・・・・・こんなんに12年育てられたその『ヒソカ』って・・・・・・ おチビちゃんの苦労を察して、はそっとから視線を外して涙を拭った(いえ泣いてませんが)。 「てかね。息子自慢してる場合じゃないと思うんだよね。俺的には。」 「をを!!そーだった!!どーしようもしこのまま見つかんなかったら!!どーしよう!?」 「お前いちいち喚くのやめれ。」 「あうちっっ!?」 煩さ具合が素敵にうざかったにデコピン入れたら、当のは両手でおでこを押さえてしゃがみ込んだ。 はそんなに力を込めた覚えはない。本気は込めたが。 だから、うん大げさだ、と白々した目でを見下ろし、はふ、と溜息を吐く。 ――――――・・・・・・・・・・・・ちなみに、の腕力は本気出せばあの試しの門6まで開けられる。 握力なんて、そこら辺の石あっさり砕ける。 ソレで本気のデコピン。 力込めてなくても本気のデコピン。 が痛がるのは、果たして大げさなのかソレとも相応なのか。 痛みでう〜う〜唸ってるを気にも留めず、はどーしよっかなー、なんてのほほん考える。 「取り敢えず。国際人民データ機構にハッキング、かな。」 「へ?」 そして出たのは犯罪用語。も思わず痛みを忘れて目が点になる。 「いやいやいや。ちょっと待てハッキングって何ハッキングって。」 「え。ハッキングの意味知らないの?」 「イヤ俺ソコまでバカじゃねぇよ知ってるよ。けど何でチビ探すのにハッキング。」 「だって、おチビちゃん拾ったのドッカの裏路地なんでしょ?」 「ああ、まあ。」 「流星街出身じゃなかったら、例え捨て子でも国際人民データ機構に登録されてるから」 「うんでもだから何でハッキング。」 「お前やっぱバカだろ。現存する『ヒソカ』って名前の人のデータ全部引き出して虱潰しに当たる。ソレしか探す方法ないっしょ」 「おお。そっか。」 「・・・・・・・・・・・・ほんっとお前って・・・・・・・・・・・・いや何でもナイ。」 ぺむ、と手を打ったに、はもう一度バカだなぁと言い掛けようとして・・・・・・やめた。 がおバカなのはイマサラだ。何を言ってもコレ以上利口にはなるまい。 「そーと決まれば早速街降りてパソコン・・・・・・電脳ページ、だっけ?探さねーとな。」 ほぅら早速おバカ露呈。 「・・・・・・ソコ等のネットカフェので出来る事なんかタカが知れてるよ。」 ハッキングをするにはバージョンの高いOSとか、そーゆー系統のソフトとかプログラムとかが必要。 しかもハッキング先はあの国際人民データ機構。 確か途轍もないセキュリティあったりハッキング失敗した人が惨い目にあったりしたハズ。失敗なんて許されない。 はふ、と溜息吐いたは、だから、と繋ぎに向き直った。 「ソレだけの機材、機材を置く為の場所、ソレ等を手に入れられるだけのお金がまず必要になる。」 「・・・・・・・・・・・・メンドーだな。」 「なら諦める?」 「いやいやいやいやっっ!!ごめんなさいサマだからソレだけはノオ!!」 「なら文句ゆーな。・・・・・・しかも俺達自体、国際人民データ機構に登録されてないから、真っ当な方法でお金は稼げない。」 「天空闘技場は?あそこペイイイぞ?」 「ソレもアリだけどね――――――もうひとつ、方法がある。しかもソッチはまず1人、間違いなく『ヒソカ』って名前のヤツに会える。」 にぃんまり。 目と口を三日月みたいに細くして、が笑った。 ソレになんだかイヤンな予感を覚えたである。 「・・・・・・・・・・・・ええええ〜と〜ぉ。ソレって、どーゆーほーほーなんですか〜?」 「・・・・・・ふふふ。聞きたい?」 「えっいやいや無理にとは」 「今って1999年の11月だよね。」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(言うんかい。)」 「来年1月にハンター試験があるんだよ。287期の。」 287期。 にひゃくはちじうななき? 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なあ、。」 イヤンな予感のまま、は口を開いた。 聞いた事が、ある。正確には読んだ、事が。 そう。アレは確か。まだ人間だった時。 立ち読みしたジャンプで姉からこっそり借りた単行本で。 そう確かに読んだその数字を。 「前に会ったおっさんの息子がハンター試験受ける年。奇術師『ヒソカ』が、いる年だ。」 「だっから俺のヒソカはあんな殺人快楽者じゃねーって!!」 「そーだとしても。取り敢えずのヒソカと奇術師『ヒソカ』が別人だってゆー確認は取っといた方がイイと思うよ。虱潰しだし。」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うぐ。」 「ソレに、ハンター試験がどんなんか予め知ってるから受かる確率高いし。何より戸籍無いってのがクリアできる。」 確かにそうだ。 さっきが上げた様に、ハッキングするには機材が場所がいる。 ソレを手に入れる為には金がいって、その金を稼ぐにしても、出来るだけキタナイ仕事はしたくない。 その点ハンターの仕事はピンからキリまで。自分好みの仕事を選べる。 オマケに高給取りで、ライセンスは身分証代わりにもなる。あって越した事は無い。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・が。 何だか他にも理由がある気がするのは気のせいだろうか。 とゆーか、ゼッタイにアレだな、と思い当たる節が、にはあって。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・チナミに、H×HではどのCPがお好みで?」 「そりゃモチのロンでゴンキル。リバでも可。」 「アンタが主人公組見たいだけだろーがっっ!!」 「そーとも言う。」 あっけらかん、とのたまったに、はガックリ肩を落とした。 |
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ココまで来たら主人公組は見なきゃ!! | ||
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