底が空に通じてる穴に落ちてから、数える事７２日。 いや、今木に付けた線でひふみの・・・・・・７３本目だから、７３日目。 ・・・・・・・・・・・・うっわ何時の間にやらもー２ヶ月と半分だよ！！ ２ヶ月と！！はん・ぶん！！ やべぇ俺コレ戻ったら怒られる！！絶対お前今までドコ行ってたんだって怒られる！！ いや、怒られるだけならまだイイ！！ 氏照にーちゃんや平太郎なんかの説教なんかなっげぇんだぜ！？ おんなじ事を延々くどくど！！しかも過去のはずかすぃー失敗談まで掘り起こして再び延々くどくど！！ ちなみに今までの最高記録は８時間だっ！！ しかも最初っから最後までずーっと正座で！！ あの時は良くガンバッた俺！！良く耐えた俺！！ ・・・・・・・・・・・・いやいやいやいや。 ソレでもこのしゅうとーズ（舅の事な、し・ゅ・う・と）はまだカワイイ方だ。 ソレよりもナニよりも！！もっと怖いのは！！ 何も言わず綺麗に笑ってちゃきっと槍とか扇とか構える氏政にーちゃんとだよ！！ この際だから言わせてもらおう。 ナニが『臆病者の猫』だナニが『忍じゃない』だ。 裏であの２人の事を百合親子だとか言ってる某独眼竜とか某西海の鬼とかに教えてやりてーよ。 あの２人の猫の皮がドレほどのもんか！！ 思わずうがー！！って頭掻き毟ったら、きゅ。と袖を掴まれた。 はた、と我に返って視線を落としたら。 こてん、と首をかしげてじっと俺を見上げる、大きな目。 「・・・・・・・・・・・・お前はなんっっっでそんなカワイイんだあぁああっっっ！？！？」 いやぁ☆思わずがばっと抱き締めちゃいました☆ でも仕方ないよね！！ コイツがこんなカワイイのが悪いんだもんね！！ イヤお前の脳内が悪いんだろって？いやいやいやいや！！ カワイイのは正義だ！！したがってナニも悪くないのだ！！ うん俺ダイジョウブ。なんか支離滅裂な事言ってっけどダイジョウブ。 姉貴にさんざん愚弟とかってこきおろされたりに血筋かなとかってぼやかれたりしてたけどダイジョウブ。 果ては良くお前今までサツに捕まんなかったよなとかダチとかに言われてたけどもダイジョウブ。 俺は断じてロリでもショタでもねぇ！！ ただカワイイもんが好きなだけなんだ！！ ・・・・・・イヤお願いソコだけは信じてぷりぃず。 だけど誰も信じてくれなかったよ！！白い目で見られたよ！！ ・・・・・・・・・・・・あ。なんか思い出したら泣けてきた。 きゅーっと腕ん中のちっちゃい身体を抱き締める。 ううんホンットちっちゃいカワイイ。癒しだよ。コレはまさしく癒しだよ。 こんなカワイイのを素直に愛でる事も出来ねぇなんてどいつもこいつも！！ あ。俺のが行き過ぎ？ですよねー。 「？」 泣きそうになった俺が解ったんだろう。ヨシヨシと俺の頭を撫でてくる小さな手。 ・・・・・・くぅうっっ。カワイイだけでなくなんって優しいんだっっ！！ さすがウチの子世界一！！ あ？俺ん子違うだろって？ いいや俺の子だ。誰が何と言おうとウチの子だ。 だって見ろよこのプラチナブロンド！！さっらさら！！クセの無さは俺とおんなじ！！ （クセっ毛じゃないってドコにだっているだろつか金髪と銀髪な時点でアウトじゃね？） 肌だって俺に似てまっしろ！！もー日に焼かせたりなんてしないモンね！！紫外線対策はバッチリさ！！ （白人なんだから色白いのアタリマエつかお前白い狼だろ。） 目元とか口元とかだってすっげぇ俺に似てんのほら見てみて！！ （イヤイヤぢつはそー見えるだけで実際お前の願望だって。良く見たら似てないって。） ・・・・・・・・・・・・なんかドッカからスルドイ突っ込みが聞こえたよーな気が・・・・・・・・・・・・うん俺気にしない。 つかね。 あんな治安悪くてドが何個もつく外道の巣窟な狭い路地裏にだよ？ こーんな年端もいかない子供を放置する親なんか親失格だ。 俺が親やる方がウン万倍もマシだっつーの。 ――――――くるるるるぅぅう。 ・・・・・・・・・・・・え。ナニソレ。ナニその控え目でかわゆらしい腹の虫の音。 なんっでコイツはこーやる事なす事！！何もかもがかわいらしすぎるんだ！！ 「そっか腹減ったのかー。今日何食うよ。昨日は兎だったから、魚にでもすっかー？」 「・・・・・・？（こてん）」 「んーじゃ川行くかー。あー、あと食後のクダモンも採りに行かねーとな」 「？（こてん）」 俺が何かを言うたんびにコテンコテン、と首を傾げて俺を見上げてくるウチの子をきゅうっと抱き上げ。 俺はざっかざか草の根掻きわけて、川辺へと向かった。 ああそうそう。 ゴミ収集場から掘り起こしてきたコイツ用のくまさんとうさぎさんの着ぐるみも洗わねーと。
	ちっちゃなオコサマに着ぐるみは立派な萌えアイテムだと思う。
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