ずるずるずるずる、と。何の決め手も無く、けっこーなっがい間続いてた戦争ですが。

「・・・・・・こんなにアッサリ終わるなんて・・・・・・」

思わず溜息吐いたって仕方無いと思う。





だってだって!!今まで戦争関連の任務に着かなかったの『影』と、新しく出来た『白』が介入しただけだってのに!!

何で!!たった1日で本陣が落ちるのさ!?





しかも攻めたのは闇主と氷主と凛と子供達の6人だけ。

闇主は始終ずっと敵を眠らせてただけだってゆーしっ。氷主は身体半分凍らせてただけってゆーしっっ。

凛なんか、おれ実質子供達のお目付け役ですから、て戦闘には一切関与しなかったそーだしっっっ。





いちばんヒドかったのは子供達だ。

お色気にハーレムの術?完成してない麻痺薬に笑い薬?血みどろの女性の幽霊幻術で出してソレと一緒に踊らせる?

・・・・・・・・・・・・そしてトドメにゃ、大将の頭の上からタライ?

こっわい幻覚見せて迷走してるトコを落とし穴に嵌めて、這い上がってきたトコを油ですってん転ばせて。

そして頭の上からタライ口寄せして降らせた?





な に や っ て ん だ て め ぇ ら は 。





気絶した大将をずーるずーる引き摺ってきた子供達からソレ聞いた時、火の国のオエライ様方はあんぐり大口開けたらしい。

3代目なんか頭抱えたそうな。

私や私の部下達も、いきなし戦が終わって木の葉に帰れるよーってなって、何で?て理由がソレって聞かされた日にゃあ。





「まあまあ、カカシ。そんなに深刻にならなくても。戦は終結したんですから」

にこにこと、私の右隣でが笑う。

「そうですよカカシさん。終わり良ければ全て良し、と言うじゃないですか」

左隣で、凛が苦笑する。





・・・・・・・・・・・・うん、そーだね。終わったんだもんね。

うん。納得しよう。てゆーか意地でもソレで納得してやる。アホらしい終わり方だけど納得するさっっ!!





てゆーか私の問題は今っっ。『影』と『白』の各隊長に挟まれて、3代目を目の前にしてる今この状況さ!!

何がどーしてこーなったんだ!?





「――――――して、カカシよ」

「・・・・・・・・・・・・は」

「お主、何故呼ばれたか解っておらんじゃろう」





わっかんないよ解るワケないでしょこんにゃろー!!

と。たかだか一介の忍が3代目に怒鳴るなんてできっこない。くそう、やっぱ身分なんてダイキライだ。

そんな、ふつふつしたモノを抱え込んでる私に、は笑って凛は苦笑して3代目は鋭い目を向ける。

・・・・・・って。なんで私睨まれてんの!?私何かした!?ねえした!?





「――――――・・・・・・・・・・・・お主と、住みたい、と。サクラが言ってきおった」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?

「お主の傍にいたい、と。サスケが言ってきおった」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?

「お主と、もう。離れたくは無い、と。ナルトが言ってきおったんじゃよ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えー、と?





思わず目を点にした私に、左右の紫と白はそっぽを向いて。

3代目は、深くふかぁく、溜息を吐く。





「・・・・・・・・・・・・何故、隠しておった」

口の前で手を組んで。ひたり、と私を見据えた3代目の目は。静かなのに熱を孕む、強い強い眼差し。

「サスケと会った事があると。サクラを拾ったのが実はお前じゃったと――――――ナルトを、心から愛しておる、と」





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え、と。もしかして3代目・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

もしかして、バレてたり、します?

「ふん、ワシを誰じゃと思うとる。お主がナルトの様子を見にこっそりちょくちょくウチに侵入してた事くらい、水晶球で見て知っておるわ」

げ。そ、そんな前から?

「お主が何を危惧しておったのかも解かっておる・・・・・・じゃが、のうカカシよ。其れはお主の心を殺してでも守らねばならんものか?」





固、まった。

思わず、目を見開いた。





「お主がもう大丈夫じゃと判断するまで。お主から、言ってくるまで。待つつもりではあったんじゃがな」

ソレも、もう無理だって。苦笑する3代目の眼差しは。さっきとは打って変わって、優しく優しく、細められる。

「あの子等が。もう待てんと言うんじゃよ。もう、待っているのは嫌じゃと」





肩が、震える。

知って、いて。3代目は知っていて。ソレでも私の気が済むまで。私が大丈夫だって思えるまで、待ってて、くれた?

視界が、ぼやける。

もう、待てない、って。私にとってはそんなムシの良い。暗部にまでなってくれて、会いに来てくれた。ソレだけで、充分だったのに。

私、私は。





「もう良いじゃろう――――――『九尾の子供』を憎まずとも。のう?『はたけカカシ』よ」

「――――――・・・・・・・・・・・・っっ、はい・・・・・・・・・・・・!!」





労わる様な3代目の声。が頭を撫でてくれて、凛が背をさすってくれて。

私は、やっと。無条件であの子等に会える権利を手に入れられて、泣いた。










 





 













はれて3代目公認!!
 





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