・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんかもー。怒涛の様でした。

何が、って今日一日が。





あの後、目が覚めた武将さんに呼び出されて、あ〜怒られるな〜って思いながら行ったら、頭下げられた。

殺す事じゃなく、生かす事を。帰りを待つ者の為に生きる覚悟を。

そう言った私の言葉を副将さんから聞いて、武将さんは深く反省したんだそーな。

まさか忍に諭されるとは、て。苦笑してたけどどっか吹っ切れた様な晴々とした顔で。





まあ、ソレはイイ。雇主昏倒させるってどんだけ減給モンだ、て思ってたけどお咎めはナシだ。

――――――・・・・・・・・・・・・包帯だらけの私見てお前暫く仕事すんなコレは雇用主の命令だって言われたのも、まあ、良しとしとく。

問題は、アッチ。

アッチってどっち?ってあの子達の事だよ!!





だってまさかあの子等が暗部になって私に会いにくるなんて思ってもみなかったんだもんよ!!

サクラにもサスケにも、会った事は過去たった一回だけだったし!!ナルトなんかまだ1歳にもなってなかったんだよ!?

忘れられてるだろーなー、くらいにしか思わないじゃん普通!?





「・・・・・・・・・・・・まあ、なっちゃったモンは仕方ないけど・・・・・・・・・・・・なんでよりによって暗部・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・会いたかったんだもん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





・・・・・・・・・・・・くぅぅうっっ!!「もん」て!!「もん」って!!

「何だその「もん」ってのはカワイイぢゃないかこんちくしょー!!」

目の前でちょこん、と正座してたサクラ、もとい翡翠を思わずがばちょ★と抱き締めたら、後頭部にグサグサ視線が突き刺さった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うんごめん。謝るからそんな目で見ないで藤矢に帯智。





私はコホンとひとつ咳払いをして、翡翠から手を離し。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・や。でもね。お前等に暗部ってやっぱちょーっと、早過ぎでしょ?」

私的にはふつーにアカデミー行って下忍になって中忍になってってして欲しかった。なのに何故。しかも何時の間にそんな強くなった。





「あ。俺等ホントは暗部じゃねーからにーちゃん」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・へ?

「正確には、特別暗部、ていうらしいんだ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・とくべつ、あんぶ?





「――――――・・・・・・・・・・・・ナニソレ?」

永久とか纏雜とかがその単語に息を呑んでる中で、私ははて、と首を傾げた。

したら凛が、またこの人は・・・・・・みたいな溜息吐く。

「・・・・・・・・・・・・はたけ上忍・・・・・・・・・・・・何で知らないんですか・・・・・・・・・・・・」

何だよ知らないといけない事なの!?





「・・・・・・特別暗部というのは、特権を与えられた暗部の事ですよ、先輩」

「・・・・・・てゆーか、普通の暗部が暗殺技術特殊部隊、通称暗部、って呼ばれてるのは解ってるんですよね、隊長?」

む。なんですか纏雜と帯智。そのかわいそーな子を見るよーな目は。

「俺ソコまでバカじゃないよ?」

「・・・・・・ですよね。安心しました」

うんシツレイだね藤矢。永久もっ、あからさまにホッとした溜息なんて吐くんじゃないのっっ。

「で。特別暗部って具体的にナニ」

むっすーとしながら聞けば、纏雜達が苦笑いを浮かべた・・・・・・つか早く教えなさいよ。





「特別暗部、『特位』とも言いますが。暗殺部隊としての暗部では無く、火影個人の暗部。つまり火影直属、ぶっちゃけ火影の私兵です」

「火影の命以外は聞かなくても良い上、その命や任務が不当なものだと感じた場合の命令無執行権などの特権が付いた忍の事ですよ」

「有名処では、4代目火影の『影』や、3代目の懐刀と呼ばれている凛という暗部がコレに当たりますね」

「と言うか、その方達以外に特別暗部って今現在いないんですけど」





・・・・・・・・・・・・え。ソレまぢって特別暗部の括りに入れられてんの?

私書類とか書いた覚えないよ?木の葉の、てゆーか忍者って認められるには里への登録必須だよね?

――――――・・・・・・・・・・・・あれ?もう1人、ダレ、ですと?





「――――――そーいえば其方の方、確か名前・・・・・・・・・・・・」

藤矢も、私と一緒にとある人物へ視線を向ける。

・・・・・・そう、とある人。

さっき黒い面を取って、黒髪黒目を曝して、だけど変化なんだろう、15・6の少年の姿であの鼻の上の傷を消した。

「あ。はいソレ俺です。で、このたび目出度く俺の弟子3人も特別暗部になりまして。特別暗部部隊『白』を立ち上げる事に」





K I (キ) T A (タ) K O (コ) R E (レ)!!

・・・・・・・・・・・・いかん思わずローマ字になってしまった。

いやいやそーぢゃなくて!!





「えええっっ!?まぢ!?凛がその特別暗部!?俺そんなん一度も聞ーてないんだけどっっ!?」

「・・・・・・・・・・・・知ってると思ったんですよ。ていうか何で知らないんですか。アンタの二つ名と同じくらい有名なのに」

あっ。いたいっ。その冷めた視線がイタイわっっ。





思わずすごすごとちっちゃくなってしまった私に、もー皆さん苦笑に溜息連発。

子供達も、そんな私に笑ってあっけらかんと言う。

「だから、あんまり気にしないで、兄さん」

「やりたくない仕事ははっきりイヤって言ってるし」

「そりゃ仕方なく、て時は殺すけど。普段はいっつもあんなんだから」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・普段はいっつも、て。





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぐ。具体的にどんなカンジ?」

思わずほろりと聞いてしまった。

何て事聞くんですかアンタ!?みたいな視線が帯智や藤矢から飛んだけど。

仕方ないじゃないか気になるんだから!!





「そーだなー。ワライダケの毒をぎゅうっと凝縮した煙幕で笑い悶えさせたり?」

「幻覚で、今までの人生で一番赤っ恥だった時の夢を見せたり?」

「バレンタインの時はチョコの池に沈めたり。正月三箇日は餅の中に埋めたり?」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そんなんでいーのか仮にも暗部が。





思わず遠い目をしたら、アイツ等いっつも子供の悪戯の延長で・・・・・・って溜息吐く凛の肩を纏雜が慰める様に叩いてた。

俺も上司が困った人で・・・・・・って、ナニそれ私の事!?










 





 













しごとはたのしくなくっちゃ。(<まてい。)
 





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