何だかんだとイロイロありはしたものの。

大地降下の為のパッセージリングの操作、てゆー当初の目的は終わったんで、お坊ちゃん達はバチカルへと戻る事になりました。

あ。ちなみに、某音素集合体は地面に叩き落としたままほったらかし。

始終ずっと部屋の隅っこに転がしてたヒゲと、半分氷漬けにしてた魔弾と黒獅子は、ふんじばったまま牢屋へ一直線です。





「・・・・・・で。俺とは何時までココにいないといけないんだ」

「こらこらこらこら。威嚇すんな怖がってるだろ」

「威嚇じゃ無い、警戒だ・・・・・・・・・・・・で。何で」

「導師命令。俺今信託の盾騎士団の団員。逆らえません」





でっかい客間の一人掛けソファ陣取って。

お坊ちゃんからヒマ潰しに、て借りた娯楽小説をぺらりと捲りながら、あたしの足元にぺたりと座り込むの頭をぺむぺむ撫でる。





ちなみに、向かいのソファにはそわそわとお坊ちゃんが。

右手側の2人掛けソファに使用人さんが、左手側にティアがソレゾレ座ってます。

・・・・・・・・・・・・うん何で客間にお坊ちゃんとその使用人と次期メイドがいるんだろーね。

しかも使用人と次期メイド。あんた等瘴気障害起こしてなかったっけ身体大丈夫なの。





「・・・・・・聞きたい事があるならどうぞ」





はふ、と溜息混じりに。あたしはぱたむと本を閉じた。

・・・・・・・・・・・・いやだから。どーしてソコで大げさにびくぅ!!てすんのお坊ちゃん。





「・・・・・・あ、あの、さアッシ・・・・・・じゃねぇ、、はさ・・・・・・さっきの話、本当に断んの?」

さっきの?――――――ああ、さっきの。

「ええ、お断りします」

「・・・・・・考え、直さねぇ?」

うんシツコイね。

「直しません」





あたしはキッパリ言ってにっこり笑った。





いえ、ね。あたし『アッシュ』じゃありません、てさっき公爵サマと夫人にもカミングアウトしたのよ。

しかも呪縛が解かれて、『あたし』の魂と『アッシュ』の身体を隔てていたモノが無くなって。

この身体も『宝玉』の一部と化したから、コレから先どんどん外見『あたし』になってく、て。





公爵サマと夫人はすんごい驚いて、夫人なんて卒倒しかけたけど。

ソレでも気を持ち直して、2人揃ってこー言ったのさ。

「ならば、養子にならぬか?」ってね。





そんなあたしに、お坊ちゃんはしゅん、としょげて。

「やっぱ、アレ、か?アッシュの、事とか・・・・・・」

「まあソレも理由のひとつではありますけど」

説明するとややこしい事がイロイロあるのですよ。





「何だよその、他の理由って」

「・・・・・・は俺んだ。養子縁組なんか誰が許すか」





て、ナニあたしの腰にぎうーってひっついてお坊ちゃん威嚇してんの

・・・・・・・・・・・・うんお坊ちゃんも。なぁんで睨み合いなんてしてんのかにゃー?

「モテる男はツライな、

「モテてるんですかコレって俺」

てゆーか笑ってるくらいなら自分のゴシュジンサマ宥めて下さい使用人さん。

あーほらほらも。ぎゅうしてあげるから。威嚇やめなさいっての。





溜息吐きながらを引っ張り上げる。

自然にあたしの膝の上に座ったは、やっぱり自然にあたしの首に腕を回して。





「〜〜〜〜っっ!!てっめぇ上等だ表出ろこらぁ!!」

「ちょっ、待て待て待てルーク!!」

「落ち着いて下さいルーク様!!」





「・・・・・・・・・・・・あのね、。」

ソコでお坊ちゃんに向かって「へっ」なんてしたら怒るのも当たり前だっての。

「だってソイツむかつく。あのアホの分身だし」

あ。お坊ちゃん固まった・・・・・・て、まだ根に持ってんの?

「アタリマエだ。アイツの所為で俺は7年もの中にいたのに何も出来なかったんだ」





ぎう、て腕に力を込めたの背中をぽむぽむ叩く。

「・・・・・・その、悪ぃ」

お坊ちゃんもストンとソファに落ち着きました。

「だから。アレはお坊ちゃんの所為じゃないですって」

にしてもアレですな。一触即発が一瞬でイヤンな空気に変わりましたな。





「悪いと思ってんなら俺のを誘惑すんな」

「っっ、てめぇこそ片割れだか何だか知んねーがに引っ付き過ぎなんだよっ!!つかさっきから俺の俺のって、はモノじゃぬぇー!!」





・・・・・・・・・・・・ああもー。何であんた等そー直ぐにケンカ腰になんの。





あたしはオロオロしてる時期メイドと困った笑みを浮かべてる使用人さんと目を合わせて。

ぎゃんぎゃん言い合いを始めた2人にこっそり隠れるみたいに、溜息を吐いた。






























おねにーさまと守護者は何時でもドコでもなちゅらるにいちゃいちゃ。






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