はろはろー!!俺、!! トラックに轢かれかけてたまっちろい犬咄嗟に助けようとして、代わりに轢かれてポックリしてしまった、元花の男子高校生だぜぃ!! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん。うーわー間っ抜けー、とか言うな。 そんなん自分がよっく解ってっから!! そんな俺ですが、このたび生き返る事になりました!! しかも、なななんと!!某有名ゲーム主人公、天照大神の化身の真白い狼の姿で!! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・フザケロなんで畜生なんだこんにゃろー。 まあ。その理由は、俺の助けたまっちろい犬が、実はドッカの世界の神様だったから、なんだけどな。 何でも、自分の管理してる世界が戦乱やら何やらで崩壊しかかってるらしい。 しかもその所為で、自分自身も思う様に力が出せない、どころか神世から下界に降りれない状態に。 だから、他の世界から手を貸してくれそーなヤツ探してたら・・・・・・轢かれかけた、とゆーワケだ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・神様が車に轢かれそうになるってナニ。 で。自分庇って死んじまった俺に申し訳なく感じて、その神様は俺に言ってきた。 この世界で生き返らせる事は無理だけど、自分の世界でアナタを生き返らせるだけの力はまだあるから、生き返りませんか?ってな。 んで、出来れば自分の世界に跋扈しだした妖怪、退治してくれませんか?って。 ふたつ返事でOKしましたともさ。 俺が死んだのは俺の所為だ。 相手がタダの犬だろうが神様だろうが、助けようとしたのは俺。俺の意思。 ソレで死んだんだから、コレは俺の責任なんだ。 だから俺、けっこーさっくり自分が死んだ事は否定しなかったワケよ。 あー短い人生だったなー、オヤジおふくろごめんなー先に死んじまって、あっあのゲームまだクリアしてねぇ!!とかは思ったけどな。 けど、だからって死にたかったワケでもない。 元の世界じゃないけど、生き返る事が出来る、ってんなら万々歳だ。 ・・・・・・代わりに妖怪退治ってオプションがあっても。 で。 俺はホントに生き返った。 神様が、下界に降りる時に使ってた身体に色々オプションつけてもらった上で、ソレをもらった。 生き返った先は、昔懐かし・・・・・・ドコロじゃない、サムライ・ハラキリが存在してる日本、だった。 しかも神様情報で、自然に愛された人、いわゆる婆裟羅者がいる世界。 ・・・・・・その婆裟羅ってのは、もしかしなくてもアレですか。 俺日本史とか全然ダメだけど、ソレでも有り得ねぇだろこの設定!?て爆笑しそうになったあの某スタイリッシュゲームですか。 本田忠勝マジ有り得ねぇ。なんでこんな世界観でモロにロボット。 まあ、んな事考えながら一番最初に辿り着いた街で。 俺はイキナリ挫折した。 人はみーんな着物。向こうに建ってるのは日本のお城。 まあ、ソレは良い。俺の好きなステーキもケーキもないのは痛いけど、日本食もけっこー好きだ。 けど俺今は犬(爆)だし!! 言葉とか通じねーし!! しかもふつーの犬よりでかいから俺見てみんな逃げやがるし!! そんな中、自分から俺に近付いてきた奇特なヤツがいた。 青味の強い黒髪を長く伸ばした、ちょっとキツ目の目元が涼しげな、もーすぐ30か?ってなくらいのハンサム野郎だった。 持ってる風呂敷からすっげ美味そうな匂いがした。 ・・・・・・・・・・・・途端、俺の腹のムシが鳴った。 俺の頭を撫でてたその兄ちゃんは、その音聞いて爆笑して・・・・・・んだよ仕方ねぇだろこちとら腹減ってんだよ!! 「ウチ来るか?腹いっぱい食わせてやるぞ?」 て、言ってくれました。 ・・・・・・・・・・・・ついつい着いてっても仕方ないよな、うん!! 兄ちゃんからはすっげイイ匂いしたし!! 着いてった先で、マジかよ、て思ったけどな。 ホント、マジ有り得ねぇって。こんなん。 『なーー。』 「なに、」 『まーだー?』 「んー。もー少し待ちな。」 すっげ美味そうな匂い漂う厨房で。 目の前の背中に問い掛けたら、振り向きもされずに待てを言われた。 ホント、マジ最初は有り得ねぇ、って思ったんだ。 俺の姿を一目見て、コイツは『シラヌイ』って言った。 口が聞けない設定だったハズの、あの『風魔小太郎』が、だぜ? しかも忍装束じゃないふつーの着物で。兜で隠れても無い、素の顔で。 何で知ってんだ、って思ったのはほんの一瞬だけだった。 俺がココにいる。って事は。他のヤツが同じ境遇に陥ってても可笑しかねぇからな。 けど甘かった。 ほんっと、コイツ。マジ有り得なかった。 「『小太郎』として生まれる前、はね。『はたけカカシ』って、名前だったんだ」 こーなった経緯を、もーちょっと詳しく聞かせて、って言われて話した後に。 じゃあ今度はコッチの経緯ね、て笑って。はそう言った。 『・・・・・・・・・・・・え。もしかして、あのコピー忍者の?』 「あ。やっぱ知ってた。・・・・・・じゃあさらに。その前は『アッシュ』て名乗って、信託の盾騎士団の特務師団長、やってたよ」 『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うっわマジで?ソレって某生まれた意味を知る物語ってヤツ?』 「ん。その前は、ゴンとキルアのお師匠さんやってね。」 『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・げ。今度はハンターかよ』 「さらに。アレンとラビと神田とリナリー。同じエクソシスト仲間だったよ」 『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うーわーぁ。どんだけー。』 上げられたのは、ドレもコレも俺の元いた世界ではゲームや漫画に出てくるキャラで。 そー言ったも、元いた世界ではドレもコレもゲームや漫画として認識されてた世界を今までいくつも渡ってきたんだと。 どんだけ波瀾万丈。 「何て言ったらいーかな。まあ、『私』自身がちょっと特殊な体質?うん体質でね」 はんなり、と。笑ったの声の中に、沈んだ音を聞いて顔を上げた。 鮮やかで綺麗な紅く長い前髪に。隠れた奥の金の目はどっか遠くを見てて。 「呼ばれるんだよ。私が望む望まないに関わらず」 この世界では。薬師の村で生まれて焼き討ちに遭った。 その村の生き残り。更には北条氏政公の養子、腕の良い医者。 しかもこの見た目。隠しもしてない、珍しい紅い髪も金の目も、顔の造作すらが綺麗で。 今では他国で噂されるくらいにまで、知名度が高くなった、らしい。 けどそんなが。相模に落ち着く以前、先代風魔小太郎に拾われてまた焼き討ちに遭って。 影では伝説の忍、風の悪魔、風魔小太郎、として名を馳せている、なんてのは。 この城の上役達か忍くらいしか知らないんだそーだ。 医者も忍も、けっこー体力勝負な職業だ。俺はそう思ってる。 の、ワリには。は細すぎる腕で背中で、薄い肩で。 「私は。世界の悲鳴に、惹かれる。痛い悲しい辛い苦しい。だから癒して。そんな声に、私は呼ばれるんだ」 独り言みてぇに零したの呟きに。 俺はどんだけの悲鳴を聞いて来たんだコイツは、と思った。 ――――――せめてこの世界では。 俺が、他人の悲鳴を聞くばかりで自分の痛みには悲鳴を上げられなかっただろうコイツを。 支えてやりてぇな、と思った。 『・・・・・・・・・・・・うーあー!!もー待てねー!!』 とか思いつつ俺が悲鳴上げてっけどな!! 『!!早く早く!!早くくーわーしーてー!!』 「うっさい。」 『あうちっ!?』 ぎゃいぎゃい吠えてた口ん中。 すっげあっついのが放り込まれて思わずきゃいん!!て鳴いちゃいました。 その拍子に、ぽとっと落ちたあっつい凶器・・・・・・ををう落とすんじゃなかったもったいねぇ!! いや大丈夫だまだ食える待ちに待ったフィナンシェ!! 『いっただっきまーす!!』 「ソレだめ。コッチ。」 『あがっっ!?』 かぶり付こうとしたのに顔ムリヤリ掴まれて、ムリヤリの方向かされる。 ぐきっていった!!ぐきっていったよ今首が!! だけど次に口ん中に放り込まれたモンに、痛いなんて直ぐ様吹っ飛びましたよ!! 『・・・・・・〜〜〜〜っっ、うっめー!!』 「ソレはなにより。」 ばったばった尻尾振る俺に、は笑って俺の頭を撫でる。 んで、俺の目の前に、こと、と皿を置いた。 『ををををっっ!!こここここれは!!』 この世界じゃ食えねーだろーなー、なんて半ば諦めてた、ロールケーキ!! しかもふたつ!!ふつーのと緑のふたつ!!はっ、さては抹茶味だなコレは!? 何だよ作ってたのフィナンシェだけじゃなかったのかよ!? 「コッチは、まだあついけど。」 『おひょおぉお!!クッキー!!』 「どーぞ。」 『うぃっす!!んじゃ今度こそっ、いっただきまーす!!』 さらに追加で出てきたヤツに、俺のテンションはもー最高潮!! ・・・・・・・・・・・・ああ、うめぇ・・・・・・・・・・・・!! やっぱ生き返って良かったよ、俺・・・・・・・・・・・・!! ウチ震えるくらい感動してた俺だけど。 には、ソレがどーも逆の方向で伝わったみたいだ。 そろそろ〜、と。なんかちょっと不安そうに、俺の横にしゃがみ込んで来る。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うをう。その上目遣いは反則ですぜいにーさん。 「・・・・・・・・・・・・ど?」 『どっ、どどどどって!?あっうんうまし!!いつでも嫁に行けんぜ!!』 むしろ俺の嫁に!!ゼヒ!! 「ヨメはよけーだ。」 『あいんっっ!?』 ドタマにチョップ喰らった。 ・・・・・・・・・・・・うう、いちゃい。 |
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おバカを目指そうと思ってます。 | ||
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