「・・・・・・・・・・・・なあ、ホンットーにアレが今回の目玉のブツなのか?」

「ええ、そう・・・・・・・・・・・・だと、思う」

イヤもーノブナガに返すのがそんな疑問形ならすっぱり違うって断言して下さいマチさん。





「けほっ・・・・・・あー・・・・・・苦しかった」

「・・・・・・しかも早速復活しやがったか諸悪の根源。」

もっとシェイクしときゃ良かった。くそう。

「って何ソレ酷い言い草だな」

「ったり前だいっつもお前の一言のお陰でどんだけ俺が苦労してると思ってやがる」

へっ、と鼻息も荒くを見下ろし・・・・・・





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ。」

「え?ってうわあフードフード!!」

「脱げてる!!脱げてるから!!」

固まったあたしに気付いた子供達が、慌ててを促しても時既に遅し。





団員様方は、揃ってを凝視して固まっていた。




 




 




 





 
ちょこっとだけ仕事を再開した日。




 




 




 




 
「――――――エクソ、シスト・・・・・・白猫?けど、じゃあ・・・・・・」

シャルナークが、呆然としたふうに呟く。その視線は、とあたしを行ったり来たりして。

「・・・・・・何だ?アッチが目玉か?」

の顔に釘付けになったまま、ノブナガも呟く。





でも、コレで確信した。

どーやら、ピエロはあたし達の事、旅団には話してなかったみたい。

・・・・・・・・・・・・まあ、ソレもコレでおじゃんだけどね。





「――――――驚いた。双子だったのか、お前達」





ほぅら、ね?

1番硬直の長かった団長サマが、零す。

その、驚愕の色をしていた目が、途端に征服慾と狂喜に変わった。

「殺すのは止めだ。お前達は2人とも、俺のモノにする」

びくり、と戦慄いたゴンがソレでも気丈に団長サマを睨みながらにしがみついて、キルアが震えながらあたしを庇う様に前に立つ。

うん。嬉しいんだけど、ね。





「――――――下がりな、キルア」

「っ、けど、

ぱさり、と不要になったフードを脱ぎながら、不安そうに見上げてくるでっかい猫目に、笑い返して。

「ゴンも、俺なら大丈夫だから、さ」

「でも、

立ち上がったが、微笑みながら未だにしがみ付くゴンの頭を撫でる。





子供達はしばらく躊躇してたけど、念入りに「な?」と優しく微笑んでやったら、渋々あたし達の背後に回った。

まあでも、どっちもそれぞれあたしとのマント掴んだまま放さないんですが。





そんなお子様達に、あたしと、2人揃ってくすりと小さく笑みを零す。

そしたら聞こえた、ほう、とかいう溜息。

ム。何だい何だいその呆れたよーな溜息は。カワイイじゃないか2人とも。

とか思って睨みつけてやろうとしたら、何故か団員全員目に星を浮かべてました。

ムム。いくらカワイイからってやんないかんなこの子達は。





(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、みんなソコにときめいてるんじゃないと思うよ)

だったらドコにときめく要素があるってのさ一体。

(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん・・・・・・・・・・・・わかんないならイイや)

何さソレすっごく気になるんですけどっっ。

(覚えてたらまた今度説明するよ。だから今は目先の事優先しようよ

あ。そうでした。





だったら早速、ご退場願いましょう?

この、望まれざる客人達に。





「悪いけど、俺はあんたのモノになるつもりはサラッサラないよ」

「ふ。相変わらずつれないな・・・・・・だが、俺も言ったぞ。力尽くでもモノにすると」

「忘れたねそんな昔の事。ソレに、をあんたにくれてやるつもりだってこれっぽっちもない」





にぃ、っと笑って。右の前髪を掻き上げながら。旅団をひとりひとり、流し見ていく。

臨戦態勢に入ってた彼等が、あたしと目が合うたびに、ひとりひとり、顔を真っ赤に染めて。

だけど挑発には乗らず、団長サマの号令を待っているのはやっぱりさすが、かな。





(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや・・・・・・挑発に掛かってるワケじゃないと思うな、俺・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

何でさ。アレはどー見てもかるーく見られてる事に怒り心頭、って顔でしょ。

(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん。やっぱイイや)





なんっかいちいち引っ掛かるもの言いだなぁ。

けど、今は目先の事が最優先。

こいつ等は全員、あたしの月の青銀を視界に入れた。





「ソレでは皆さん、お招き致しましょう?――――――我が『箱庭』へ」





キィワードを声に乗せた途端、あたしの念が発動する。

「――――――な・・・・・・・・・・・・」

オーラの動きに気付いた団長サマ達は、慌てて警戒を強めたけど。

遅いよ、そんなの。





ぐにゃり、と空間が歪んだ、様に見えた次の瞬間。

団長サマ達の姿はもう、この室内のドコにも見当たらなかった。




 




 




 










<<バック                    ネクスト>>
<<バック トゥ トップ>>