確かに、ハインさんは蒐集家として有名だ。ソレは認めよう。

今回の展示品も、滅多にお目に掛かれない珍しいモノばっかりってゆーのも、認めよう。

だからって、いったい、なぜなに、どーして。





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ああ・・・・・・かなり強いのが7つ、か。しかもオーラ、ぜんっぜん、隠してないな」





探索魔術の次。円に引っ掛かったその気配に、あたしは青褪め、は眉を顰める。

「どうしたの、?」

「顔色悪くなってんぜ・・・・・・って、まさか」

一気に硬質化したあたし達の雰囲気に、ゴンはきょとんとを見上げてきた。敏いキルアは気付いたみたいだ。





「三毛、フード被れ。斑もだ」

「後、絶対に俺達から離れるな。俺達の背中より前にも出るな。良いな2人とも」

雰囲気と同じ硬い声で、自分達もフードを被りながら言う。

子供達は、あたし達の硬さが伝染したみたいな硬い表情で、ソレでも言われた通りフードを被って後ろに下がった。




 




 




 





 
ちょこっとだけ仕事を再開した日。




 




 




 




 
話に聞いてた彼等の仕事ぶりを考えると、随分と大人しい侵入の仕方だと思う。

だから、あたし達の予想は杞憂かも知んない、ってちょっと思ってたんだけど。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・世の中そんなに甘くはありませんでした。





「久し振り。会いたかったよ、白猫」

オールバックに黒の逆十字コート。背後に団員を従えて、やってきました団長サマ。

後ろの顔ぶれも凄いもんです。

フェイタンにマチさん。シャルナークとパクノダさん。あとシズクちゃん。んでノブナガ。





初顔合わせが3人もいるよ。

しかもおおよそこーゆー仕事には向いてなさげなパクノダさんがいるって事は?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・絶対、あたしかの記憶読ませるつもりだ。





しかも開口一発目のセリフ。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何故、俺が此処にいると」

「何、こういう仕事を誰に依頼したかなど、知る処では簡単に知れる事が出来るさ」

漏れてんですか情報。





「待て待て。俺は無視か」

ぎり、と奥歯を噛み締めるあたしの前に、すい、とが一歩前に出る。

あ。団長サマコメカミひくってなった。

「貴様は引っ込め。俺は白猫と話があるんだ」

「ソレを俺が許すとでも?」

ああああ。お願いだから団長サマを挑発すんのはヤメテ。





「・・・・・・・・・・・・貴様、そんなに死にたいのか」

ほら言わんこっちゃないどっかスイッチ入ったよあの人。

「そんな事したら白猫が泣くぞ?」

だだだだから挑発すんのはやめてぇえ。





つんつん。

(・・・・・・・・・・・・なあ、

何だよキルア今すっごいヤバいトコまできてんだよ。

つんつんつん。

(なあってば)

だからっ、後にしてってばっっ。





(・・・・・・ダメだ。聞いてない)

とあの人、何か因縁でもあるのかな?)

(ゴンもそー思うか、やっぱ?)

(うん。)





なんか後ろでお子様達がこそこそ言ってるけど、今はそれどころじゃないんだってば。

「ん?ああ、娘さんを下さいって言いにきた男と、お前に娘はやれん、って言う父親の間柄なんだよ俺とアレ」

しかも律儀に返すなんな事を!!





「えっホント!?」

「じゃあアイツがオヤジ達の言ってた、に求婚した男!?」

ああっ、子供達が真に受けたじゃないかってナニ息子にまで吹き込んでんだあの夫婦はっ!!

「求婚じゃないっ!!しかも何だお前何時から俺のチチオヤになった!?」

「ん?生まれた時から」

「サラッと嘘をつくな嘘をーーーーっっ!!!!」





の胸倉掴んでがっくがっくと揺さぶる。

ぐわんぐわん揺れてるは笑いながら、全然悪びれた様子が見えない。





「ちょっねえもうやめてよ!死んじゃうよ!」

「ゴンの言うとーりだぞ!少しは落ち着けって!」

「うっさいコイツがこんくらいで簡単に死ぬよーなタマか!!」

「そりゃそーだけど!!」

「今の状況思い出せって状況!!」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ。





思わずをぼとりと落として、ぎぎぎぃ、と首を動かす。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いやんそんな冷めた目で見ないで下さいみなさん。




 




 




 










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