会場である島に着いて、「3番スタート」って言われて。
あたしは直ぐ様エーテルで自分の気配を周囲に同調させて溶け込ませつつ森の中へ突っ込んだ。
――――――だって先に入ってったピエロやハリセンボンにちょっかい出されたくないし!
ココで絶なんか使ったりしたら、ひょんな拍子にあたしが念使えるって事ヤツ等にばれるかもしんないじゃん!!
そしてひっそりとターゲットが森に入ってくるのを待って、速攻でプレートをゲットしてやった。
強化版の眠りの魔術を炸裂させてやったから、1週間は起きないさ!!
ついでにバッタリ出くわしてしまった、グラサン掛けたスナイパーな女の人にも、眠りの魔術を炸裂させちゃいました。
・・・・・・だってホントにイキナリだったんだもん。ホンット驚いたんだもん。仕方ないよね。てへっ☆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そーいえば、今ふと思い出したんですが。
この人のターゲットってイルミだったよね。狙ったはイイけど返り討ちで殺されるんだよね。しかもこの人のプレートピエロに渡っちゃうんだよね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・プレート貰っていきますごめんなさい。
でもイイよね!!生きてるだけマシだよね!?
再びサバイバル生活に突入した日。
森の中をぷらぷらしてたら、ビリから数えるくらい遅い順番で、やっと森に入ってきたのアーグを認知した。
あたしとは正反対の方向に入って、しかもまだ動いてるそのアーグを、追い掛ける。
ふっ。建物の入り組んだ構造なんてゆー壁とか壁とか突き当たりとかの障害物がなければ、迷いもせずに一直線さ!!
目印のアーグは、間違え様もなくちゃんとドコにあるか解ってるんだから!!
木や岩なんて、飛んで跳ねての足場にしかならんよ!!
――――――あれ?ソレってコンクリートジャングルよりも本物の森の方が迷わないって事だよね?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんか自分で自分が野性児化してるって言ってるよーな気が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いやいやいやいや。気にするなあたし。
そんな感じで、でっかい木の枝をぴょんぴょん飛び伝いながらしばらく走ってたら。
見つけましたの着るコートのインディゴブルー。
しかも開始前に言ってた通り、横にはキルアがいましたよ。
なんかちょーど、爬虫類3人組を伸し終わった後だったみたいだ。
キルアがプレートを漁って、手にした3枚のうちの2枚を、に渡してる。
案外さっくり決着が着いたから、残り日数どーすっかなー、なんて言うキルアの声が聞こえた。
そんなキルアの頭をぽむ、とが撫でて・・・・・・イイなああたしも触りたいなぁ。
「何をそんな処で考え込んでいるんだ、?」
(ごめんなさい今のはほんの出来心です。)
だからイエローカードは無しの方向で!!
慌てて頭の中で土下座したら、解ったよ、なんて思念の返事が苦笑と一緒に返ってくる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あれ。何キルアそんな驚いた顔して。
もしかして、あたしがいた事に気付いてなかった?
ぴょん、と立ってた木の枝から飛び降りて2人に近付くと、ぴ、っとが手を上げた。
「首尾は?」
「上々」
だからあたしも、ぴ、と手を上げて返す。
ああ、そだ。首尾といえば。
「」
コートのポケットに突っ込んでた80番のプレート(あのスナイパーさんのだ)をほれ、と投げる。
危なげなくキャッチしたはソレをまぢまぢと見て。
「如何したんだ、コレ」
「突発的で偶発的な事故の結果」
「ナニソレ?」
思わず聞いてきたキルアとは違って、はああ何となく解った、っていう顔をしてプレートを仕舞った。
「まあ、此れでこの場にいる俺達は全員、6点分のプレートを手にしたという事だな」
「後は、1点プレート狙いの奴等を警戒すれば良いだけか」
「奪われたヤツのリベンジ、って選択もあるけど」
ちら、と背後を見たキルアの視線の先には、未だにダメージから抜け出せてない3人組。
「いや、アレにそんな気概はもう無いだろう」
うん。あたしもと同意見。
「まあね。でも、の方は?」
「抜かりは無いさ」
最低でも1週間は起きられない夢の中に招待してやったから。
自信満々に言いきってやったら、何故かキルアがちょっと探る様な視線を向けてきた。
・・・・・・あ。何だい何だい。
確かにあたしは戦う事が得意ではないけど、ソレっくらいならちゃんと出来るんだぞぅ?
「、ソイツ殺したの?」
――――――ああ、そういう意味。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、眠って貰った。ただ、最低でも1週間は目覚めない」
「何だ」
とたんに興味を失くした様にあたしから視線を外す。
うん。ご家族全員がアレだからね。殺る殺らないに直ぐ考えがいっちゃうの解るけどね。
あたしは思わず漏れそうになった溜息を噛み殺した。
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