、大丈夫か!?)

「ぅをっっ!?」





立ち上がった途端、でっかいの思念が飛んできて、思わず前につんのめった。

・・・・・・い、今のはきたよ後頭部あたりにこうガツンと。

(無事なんだな!?)

(うん無事・・・・・・ってゆーか何でそんな切羽詰まってんの?)

当然の疑問でしょう。だってあたしももこの試験の事は知ってるのに。

そしたらは、思ってもみなかったとんでもない事を叫んできたのさ。





(ピエロとハリセンボンがいない!!同じルートに落ちてないよな!?)





――――――・・・・・・・・・・・・ ま ぢ で す か ! ?





 




 




 





 
1人で困難を乗り越えた日。




 




 




 




 
言われて速攻、あたしは神経を張り巡らせた。

念の円とは違う、エーテルを探って周囲に意識を広げる。





(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん、大丈夫。ココにはまだあたししか落ちてきてない)

(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まじ?良かったー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)





なぁんにも引っかからなかった事にホッと一息吐くと、同じ様にも安堵の吐息混じりで返してきた。

(て事は、とあいつ等は別ルートって事だな)

(うん。まあそーなるかな)

今試験、最大の難関を早速乗り越えた気分です。

今ならどんな内容でもどんとこい!!ってな感じだね。





余裕が出来たら周りもさっきより良く見えて、あたしは薄暗いライトと机に気が付いた。

「・・・・・・コレ・・・・・・」

近付いてみたら、なんか腕輪みたいなのひとつとメモが一枚。

ぴら、とメモを取ってみた・・・・・・ハンター文字だった。





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・よ、読めなひ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

(・・・・・・・・・・・・だから覚えとけ、って言ったのに・・・・・・・・・・・・)

(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・しゅ、しゅみましぇん。)





今度は溜息混じりののセリフに、しゅん、と項垂れる。

どんな内容でもどんとこい!!なんて、初っ端から挫かれた。

世の中そんなに甘くはナイのね。くすん。





(・・・・・・・・・・・・ああ、もう。ほら、目ぇ貸して)

(はいな)





の声にあたしは素直に視界をに預ける。

こーゆー時、ホントにあたし達って便利だよね。相手にアーグ同調させる事で、どんな感覚も共有できるんだから。

まあ、本体のあたしと分身のっていう間柄だからこそ、出来る芸当なんだろうけど。





(・・・・・・えーと、要所ごとに置いてある問題をクリアし、塔の1階を目指せ)

・・・・・・・・・・・・なんかノリがゲームっぽい気がするのは気のせいですか。

(試験官にとってはゲームなんだろ。で、腕輪を手首に着けて、ボタンを押したら試験開始。問題は全部で5問)

5問・・・・・・以外に少ないね。

(なおこの腕輪には、人の脈拍を感知するセンサーが搭載されている。ソレで受験者の生死を判断するので決して外さない様に)





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん。

最後の説明文は聞かなかった事にしよう。腕輪は着けない。はい決まりはい決定!!

(いやいやダメだろソレは。着けなきゃ試験始まんないんだから)

だってだってだって!!生死って!!そんなアブナい事がこの先待ち受けてんだよ!?

(まあ、ひとり用のルートだから?5人1組のルートとレベルを合わせようとすると、ソレナリに難易度も増すんじゃないか?)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だったら難易度低くて量多い方がイイよ!!





「――――――って、ちょっと待て」

ハタ、と気が付いた。

今、は何とのたまいました?

5人1組?

「まさか――――――」





原作では、確か。主人公組がその、5人1組ルートだったけど。

・・・・・・まさかまさかまさかまさか!?!?

(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あー、はい。ぢつは、そうです・・・・・・)

あたしの思考を読んで、が気まずそーに肯定する。





「何でが!?!?」

思わず声を大にして叫んでしまいました。

だって、あたしの考えを肯定したって事は。

は。の選んだルートは。

お子様組と年長者組、ソレからあのおっさんと同じルートだって事じゃないか!!!





(・・・・・・・・・・・・いやー。まさかあの小汚いおっさんの代わりに俺が落ちるなんて思ってもみなかったから)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ソレで、あのおっさんのポジションに、まんまとあんたがハマッた、と。

(ワザとじゃないよ?仕方なかったんだよ?)

――――――くぅうっっ。ソレでも何でも、なんて羨ましい!!!!





あたしは地団駄すら踏み付けそうな勢いで、ココロの中ででっかく吠えた。




 




 




 










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