さっきブハラさんに出した豚を、もう一匹捕獲しました。

ソイツを捌いて美味しそうなトコだけチョイスして、タタキ風にしてみました。

更に一口サイズに切って、薬味にネギとショウガおろしつけて、お寿司にしてみました。





「・・・・・・何作ってるの、?」

「食べてみるか?」

川から戻ってきたゴンが手元を覗いてきたから、その口ん中に一貫放り込んでやった。

「・・・・・・おいしい!!」

ゴンのおっきな言葉に、反応する人が何名か・・・・・・あ。メンチさんもコッチ気にしてるよ。

「キルア」

「良いのか?・・・・・・あ、ホントだ。うまい」





「此れも寿司だ・・・・・・・・・・・・肉を使っているから邪道だが」

「味の解らない光彩色の魚よりは、マシかと思ってな」





と2人して言うと、お子様組は持ってた魚を恥ずかしそうに隠しました。まる。




 




 




 





 
食と危険が繋がってしまった日。




 




 




 




 
美味しい美味しいと笑って食べてくれるのは、とっても嬉しい。

ソレが、目下気に入ってる子達なら尚更です。





ほくほくした気分になってたら、キルアが今度はの手元を覗いた。

は何作ってんの?」

「五目寿司だ。丁度、使えそうな食材が森にあったからな」

とか言いながら、手際良く下拵えした2種類の根菜と3種類の山菜とシャリと混ぜていく。

・・・・・・・・・・・・てゆーか、あんた豚の時は面倒とか言っといて・・・・・・・・・・・・





「ほら、味見」

とんとん、とゴンとキルアの前に、五目寿司の盛られたお皿が置かれた。

ソレからにゅっとスプーンを渡されて、お子様組は顔を見合せて、一口、食べる。

「・・・・・・うまい。」

「ホントだ。コレもおいしいよ、!!」

そんなお子様組の賞賛に、あたしもが口元まで持ってきたスプーンをぱくりといってみた。

「・・・・・・ああ、悪くない」

「だろう?」

あ。メンチさんが視界の端でまたぴくってしたよ。

まあ、ゲテモノばっかり持って来られる傍で、美味い美味いって連発してたらね。殺気が漏れても仕方ないよね。





「へえ◇ホントに美味しそうだね☆」





――――――や、殺気だと思ってたのは実はコイツだったのかもしれない。

つーかどっから顔出してきてんのおたく!!

ぎゃあぁあああっっ!!の腰に手ぇ回すな!!肩にアゴ乗っけるな!!





「黒猫に触るな!!」

「離れろ!!」





あたしが『舞扇』を閃かせたのと、が『双牙』を抜いて変態を振り払ったのは、同時だった。

8割がた本気入ってたけど、一応は威嚇だったから、ヒソカもひらりと交わす。





イキナリ、場の雰囲気がしん、と静まり返った。

だけど、そんな中でも変態はやっぱり変態だった。

きょとん、としてたかと思ったら、にやぁ、とした笑みに変わって。





「・・・・・・あれ?☆あれあれぇ?◇」

――――――き、きもちわるぅぅうう。

「『黒猫』に、触るな?◇」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・げ。

「大きな扇?☆」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・げげっ。

「キミの方が、『白猫』?◇」





(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ゴメン今はもう何も言わないで)





何を言いたいのかはよっっっっ、く解ってるから。

だからこそ、あたしは頭痛を覚えながらを遮る。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うひぃぃいいっっ!!近付いてくんな変態っっ!!





「ソコまでよ!!」





びぃんっっ!!と張った声が轟いた。

「44番、297番、298番!!コレ以上の騒ぎは失格にするわよ!?」

鶴の一声、ってゆーのはこーゆーのを言うんだろう。

変態は「つまんないなぁ☆」とか言いながら、にやにや笑いのままどっかへ行った。

――――――ナイスですメンチさん助かりました!!





はぅあ~と一気に脱力する。

すると、傍で硬直していたお子様組が、とことことやってきた。

「ねえ。黒猫と白猫って、何?」

「つか、その名前って・・・・・・もしかしてアンタ等、『路地裏の猫』?」





――――――・・・・・・・・・・・・ふ、2人とも。お願いだからコレ以上あたしの傷を抉らないで。




 




 




 










<<バック                    ネクスト>>
<<バック トゥ トップ>>