出てきたのは美女と野獣。
もとい、メンチさんとブハラさん。
ふと思ったんだけど、メンチさんはどうやってあの体型を維持してるんだろう?
食べてなんぼの美食ハンターなのに。
・・・・・・・・・・・・食べても太らない体質なんだったら、羨ましすぎる。
とか何とか思ってたら、メンチさんが叫んだ。
「二次試験の課題はブタの丸焼きよ!」
・・・・・・・・・・・・うん。知ってはいたけどやっぱりなんだなぁ。
ちろ、と周囲を見回してみると、ゴン達含む受験者さん達は、既に森に突撃してました。
・・・・・・・・・・・・元気だなぁ、みんな。
「黄昏てないで俺達も行こう、」
「・・・・・・・・・・・・そだね。行かなきゃね」
食と危険が繋がってしまった日。
グレートスタンプは、頭が弱点です。原作知ってるあたし達はその事も知ってます。
そして、あっさり4の試しの門開けたあたしの力は、こんなトコでも発揮されました。
突撃してきた豚にごぃんっと一発しただけで、カンタンにゲットできたんです。
・・・・・・・・・・・・どんどん自分がふつーのオンナノコからかけ離れてくよ・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・。まだ自分が普通(強調)の、女の子(更に強調)だと思ってたの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・夢を見るのは自由だい」
何だよぅ。あたしが人生踏み外して(?)から、まだ3年くらいしか経ってないんだぞぅ?
ヲトメ心が現実に着いてけない時だって、ふとした拍子にあるんだよぅ。
――――――まあ、最近は色々展開が速かったりしたから、こんな思い久し振りだったけど(ソレはソレである意味ヤバいよね)。
と、取り敢えずソレは宇宙の彼方においといて、だ。
「まずはぁ・・・・・・血抜きと、内臓処理、か」
「あのブハラの事だから、生で持っていっても食べると思うけどな」
・・・・・・サバイバル時代はいつも、そのままで食べるな、って言ってたなのに。
――――――まあ確かにこの豚でっかいし。時間が制限されてもいるし。
だからといって、ねぇ?
「面倒臭がってないで、サクサクやりなよ」
「へーいへいへい。」
ポーチから万能ナイフ出して豚を捌きながら急かしたら、やる気なさそーに、それでもちゃんとナイフ出して捌き出す。
「毛はどうしよっか」
「一気に焼いちゃえばイイんじゃないか?その後、こう、皮をつるっと剥いちゃえば」
「うん。ソレ採用・・・・・・っと、コレっくらいでいっか」
「そだな。時間ないしな」
カンペキとは言い難いけど、ある程度下ごしらえの出来た豚2匹。
ソレを並べて、は指で印を組んだ。
「火遁、劫烈火の術」
轟っっ!!
「・・・・・・・・・・・・うーわー。これまた見事な火ダルマっぷり。てゆーか、忍術使えたの?」
「ま、ね。オーラとチャクラは近いし。俺アーグ制御の太陽の欠片、持ってるしね」
笑いながら左目の眼帯を抑えるに納得。
オーラもチャクラも、アーグから分岐する生体エネルギーだ。きっとあたしの魔術・・・・・・エーテルを扱うよりも楽に使いこなせてるに違いない。
一瞬にして丸焦げになった豚は、皮を剥くのが楽だった。
ホントなら、匂い消しの野菜とか腹に詰め込んでやりたかったんだけど。そんなのないし。
ポーチに入ってる調味料一式で何とかしますか。うん。
「照り焼きがイイなぁ・・・・・・えーと、醤油ある。みりんおっけー。砂糖も、あとはー・・・・・・あったあった料理酒」
リットルとキロ単位で突っ込んでたソイツラを取り出して、ボウルと泡だて器と、あと豚の表面に塗る為のハケを出す。
「また面倒な・・・・・・俺はふつーに塩コショウ、と・・・・・・味気ないな。スパイスどこだスパイス」
呆れながら、だけどやっぱりポーチから色々出すもソレナリだと思うよ。
ソレから即席ででっかいかまどを作って、その上に豚を吊るして。
「炎に集い燃える精霊 其の胸に抱く火種を」
小さな発火魔術で、じぃっくりと表面を焼く。
「うん。イイ感じだ。そろそろ持ってくか」
「あーでもでっかいからなぁ・・・・・・生焼けしてそうな気がするんだけど」
「じゃ、電子レンジの要領で雷でも落とすか」
「あ。イイねソレ――――――大気に生れし閃きの欠片 雲に育まれし光の粒子 集いて堕ちろ 大地を焦がす力以て」
ぴっしゃぁぁああんっっ!!
よし。雷撃は見事に2匹の豚にクリィンヒット。
「おー。イイ感じイイ感じ。じゃ、持ってくか」
「うん。そだね」
あたし達はいそいそと、でっかい葉っぱで作ったお皿(仮)に豚を乗っける。
さあ、目指すはブハラさんのトコだ!!
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