戦闘は熾烈を極めた。
トップが代わり、体制が180度様変わりし、不殺を掲げた新生ガンマ団ではあるが。
殺さぬ様に力を制御する己達に対して、死に物狂いで向かってくる敵の相手は生半可では無く。
其れだけに、稀に見る修羅場。
思わず、敵を屠ってしまおうかと物騒な思考が脳裏を掠めてしまう。
「じゃけぇ、ホンマにそげん事してもうたら、謹慎どころや済まんじゃろなぁ」
しかし、此れくらいなら許されるだろうと。
敵の手足を、本来なら曲がらぬ方向に曲げた、右目の上に傷の在る男がゆたりと呟く。
砕ける骨の感触は馴染みが深く、だからといって、心地の良いものでは無い。
「其げんしても・・・・・・鬱陶しい数じゃて」
痛みに転げ回る敵の姿を冷めた目で流し見ながら。
コージは新たに向かってくる敵に、居合いの構えを見せた。