厭な予感程、外した事は無いのだ。
今まで、一度たりとも。
彼等の耳朶を飾るのは。
命の欠片を固めた護の石。
御守だと、彼はそう言ったのに。
何故か不安は続いている。
もうずっと。
ずっと長く心の中で。
其れが頂点にまで達したのは。
彼の人の姿が消えたと、知った瞬間。
まさか、と驚愕する気持ちの中。
嗚呼、と何処かで嘆息する思い。
きっと自分達は、こういう時が来る事を、知っていた。
衝動が、身体を動かす。
今、会えなければ。きっともう二度と会えない。
脅迫概念。
けれども、確信。
里を、森を。
行き先など、知る良しも無いから闇雲に。
望む姿は、只一つ。
捜し求める者は、只、一人。