今更だけど、水見式をやってみたら、あたしは特質系で、は強化系だった。
ま、は解るよ。だって核にした『鋼の処女』が、元々肉体強化の寄生型イノセンスだしね。
なのにあたしの特質系って何。
まあでも系統が解ったって事で、念の開発に新たな一歩。
以外にスパルタなの訓練も、まあボチボチ。
そしていつの間にか、2ヶ月が経ったある日の事だ。
の携帯に、電話が入ってきた。
動きが再び止まった日。
電話の相手はセンリツさんだった。
しかも開口一発目から不穏な雰囲気びしばしだった。
『・・・・・・・・・・・・黒猫。白猫は一体何をしたの?』
おもわず、と顔を見合わせる。
はて。一体何をしたのって聞かれても。
「別に何もしていないが」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・本当に?』
その間は何ですかセンリツさん。
「ああ、ここ最近は依頼も受けていないしな・・・・・・何かあったのか」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
――――――・・・・・・・・・・・・だから、その沈黙は何なんでしょうか。
なんかすっごい、不安なんですが。
きっかり1分くらい。だんまりしていたセンリツさんは、やがてはあ、とでっかい溜息を電話口で吐いて下さった。
・・・・・・・・・・・・だーかーらー。そうイヤな予感がする様な事しないで下さいってば。
『――――――賞金掛けられてるわよ、彼』
な ん で す と !?
『右目に美しい銀の刺繍が施された黒の眼帯。黒髪黒目。色白で痩身の、目も醒める様な絶世の美青年、『路地裏の猫』の片割れ・・・・・・白猫の事よね、コレ』
・・・・・・ぜ、絶世かどうかは解らないけど、確かに髪と目と眼帯は合ってます。
『期限は無し。無傷で捕獲したら100憶ジェニー・・・・・・ねえ、本当に白猫は何もしてないのね?』
ちらり、とがあたしを見た・・・・・・・・・・・・何さその疑わしそーな目は!!
「ああ、何も・・・・・・・・・・・・いや」
え、ちょっと何。いやって何。
なに思い出したのやっぱりあたしなんかしたの!?
『・・・・・・・・・・・・したのね?』
「相手がな・・・・・・賞金首が白猫に求愛してきた。白猫は即効で断って逃げたが。ソレじゃないのか多分」
『あら』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんかすっごい楽しそうな声に変わりましたよセンリツさん。
『随分過激なアプローチね。ソレだけ諦めきれないって事なのかしら』
「そうなんじゃないか?」
つか団長サマ!!たかだかゴメンナサイしたくらいでなに人に賞金なんてかけてんの!?!?
『だから、無傷で捕獲、なのね』
「ああ。殺される危険はまず無いな」
『ならあまり心配はいらないわね』
ああああ~~~~と頭を抱えるあたしに、とセンリツさんはすっごい楽しそうだ。
それじゃあ、まあ、頑張って、と妙に面白そうに通話を切ったセンリツさんに、はにやにや笑ってあたしを見下ろす。
「だってさ、」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うぅう~~~~」
「アーグいじって目と髪の色だけでも変える?四六時中はけっこー集中力いるけど」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・染めて、カラコン入れるよ」
「りょーかい。買って来るよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・オネガイシマス。」
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