衣類アクセ一式を返そうとしたら「まあまあまあ!!コレは全て差し上げますわ!!」とキキョウさんに押し切られ。

カルトちゃんには「ずっとココにいてよ!!」と駄々を捏ねられ。

ミルキくんには「どーせ休業中なんだからしばらくいれば?」と何気に毒吐かれ。

ゼノおじーさまには「寂しくなるのう・・・・・・」とすっごい悲しそうに(演技だ絶対!!)呟かれ。

挙句の果てにはシルバさんまで「いっそウチの養子になるか?」と問い掛けられ。





かなりアブナイとこまで追い詰められたけど、何とかかんとか逃げ切ったあたし達は。

チェックインしてたホテルに辿り着くなり、ベットにばたんきゅーした。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こっちの世界に来てから、1番疲れた1日だったよホントにもう。




 




 




 





 
現実問題に活路を見出そうとした日。




 




 




 




 
次の日、あたし達はそっこーでパドキア共和国を後にした。

・・・・・・・・・・・・だっていつまでもアソコにいたら、ゾルディックから呼び出し掛かりそうなんだもん。





そうして、相も変わらず樹海にこもったり蜘蛛に見つからない様に色んなトコ渡り歩いたり、を6ヶ月くらいしてたんだけど。





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どーする、?」

とある街のとある公園。

ベンチに座ったあたしは鎮痛な声で隣のに問い掛ける。

「どーしようね、

対するは飄々と。アッサリと。おんなじ問い掛けを返してきて下さった。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・意味ないやん。





ちなみに何が、どーする、かと言えば。

今現在あたしの手の中にある、お財布の中身です。

所持金8万飛んで54ジェニー。





今まで、あたし達は億を超える仕事をした事がなかった。

報酬の額なんてさらさら気にしてなかったのだ。

むしろ、報酬低めで難易度高い、みたいな仕事をゲーム感覚で選んでた。

その方がオモシロイし特訓にもなるってが言ったから。





その上、あたしの『実現する幻想』は意外に金を食う。

前にも言ったけど、物質に付属させる念の効力は、注ぎ込む金額に比例する。

たかだか100ジェニーで念を付属させたものと、1000万ジェニー奮発して附属させたものとでは、ソレこそ雲泥の差ってワケ。

しかも、バーゲンで売ってる1着5000ジェニーのコートより、オーダーメイドのウン十万するコートに念を込めた方が保ちの良さがイイ。





・・・・・・・・・・・・まあ、何が言いたいのかといいますと。

現在ワタクシ達無職に近い休業中。

収入一切無し。

所持金、イコール、全財産。

・・・・・・・・・・・・というワケです。





8万なんて、下手したらホテル代1週間分にもなんないよ!!





「名前変えて仕事やっても、あの団長なら嗅ぎ付けてきそうだよな」

「・・・・・・うーわー・・・・・・シャレんなんないよソレ・・・・・・」

てゆーか絶対嗅ぎ付けてくるよあの人なら。





「じゃあ、またどっかで山籠り?」

「・・・・・・ソレはソレで・・・・・・」

サバイバル生活はもうええっちゅーねん。





「なら、ハンター試験でも受けるか」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」

ねえさん。あなた今なんと仰いました?





「だから。ハンター試験」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ちなみにナゼとお伺いしてもよろしいでしょーか」

「ハンターの特典を考えたら、ね」

「特典?・・・・・・なんかあったっけ?」

「民間人入国禁止国の約90%までの入国、立入禁止地域の75%までの立ち入りが可能」

「・・・・・・何だいソレ。そんなちょっと考えたら裏ありまくりってすぐ解るよーな・・・・・・」

「何より、公的施設の95%が無料で使用可能。国際人民データ機構への登録がされてなくても、ハンター証は身分の証明になる」

「受けよっかハンター試験」





さくっと了解して、うしっと立ち上がったあたしにが苦笑を浮かべてるけど、そんなの無視だ。

だってだってだってっ。公的施設が無料だよ?ほぼ、無料なんだよっ?

しかもしかもしかもっ。無かった身分証ができるんだよっ?

そしたらもう、身分を証明できるモノ持ってないからって、宿泊代倍払って下さいとか言われずにすむ!!





「こーしちゃいらんない。さっさと受けに行くよ。てゆーかドコ行ったらイイの?」

「まあ、そんな慌てないでよ。今年の試験は1ヶ月後だから、ソレまでまた特訓するよ」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ま ぢ で す か 。




 




 




 










<<バック トゥ トップ>>