ホンットーに久々に、快斗と遊んでたら。

ホンットーに偶然、買い物に出ていたらしいスコールとサイファー(正確にはサイファーにスコールが一方的に引っ張り出されたらしい)に出くわして。

そのまま2人は4人に変更。



この際だ、冥や新一も呼び出して騒ぐか、と携帯引っ張り出したサイファーの横で。

あーでも新一今頃嬉々として警部さん達と一緒に謎解きしてるよ、とか何とか快斗が茶々を入れ。

犬っころは辰っつん・・・・・・幼馴染と約束あるってよ、なんて俺がダメ出し。



まあそんな感じに普通に道のど真ん中で固まってだべってた。

そんな、時。



「・・・・・・・・・・・・あ。」



ふ、と口の止まった快斗。



「どーした、快斗?」

「・・・・・・ねえねえスコール。アレ。」



真っ先に気付いて声を掛けてやったのはサイファーで、しかも快斗は綺麗サッパリソレを無視。

しかも何故か、スコールの袖をクイクイ引っ張って。

気付いたスコールが、快斗の指した方を見て、少しだけ目を瞠って止まる。



俺とサイファーはワケワカメ(うわ、死語だよ・・・・・・)。

顔を見合わせて、2人揃って互いの連れが固まった方向を見れば。



・・・・・・・・・・・・固まるハズだ。



氷めいた雰囲気。

鑑賞人形みたいな完璧なスタイル。

擦れ違う人、誰もが振り返る。

コイツ本当に人間かよ、って思うくらいの。



すっげぇくらいの、超絶美人。



・・・・・・・・・・・・でも男だよな?



まあ昨今の男でも、綺麗系は存在するけど。

新一とかスコールとかジーンとか。

ちなみに俺はカッコイイ系で、冥はカワイイ系だっ(誰も聞いてねぇ)。



・・・・・・・・・・・・あー、いや、ごほん。

つーか、トリアエズ(あ。ぱくっちゃった)。

固まったワケよ。俺も、サイファーも。一緒に。

しかもこの後、電撃ショックばりばりの、新事実発覚。



「・・・・・・・・・・・・ 、さん?」



・・・・・・なんで名前知ってんだよ、スコール・・・・・・




 




 




 




 




 




 
装飾店

『 R U B B I S H 』




 




 




 




 




 




 
ジロジロ視線に気が付いたんだろう。

ふ、と俺等に向けられた、目。

スコールが小さく頭を下げる。

そしたら。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



うわーうわーうわー!!!

笑った!!笑ったよあの人!!

なんか、こう、あっま〜い綿菓子みたくふんわり、って!!

ちょっと、奥さん見ました!?ねぇ見ました今の!?

微笑1つだけですっげ雰囲気変わったんですけど!

コレがまた、俺のストライクゾーンにクリィンヒット!!



・・・・・・・・・・・・ト、トリアエズ落ち着け。落ち着くんだ、俺。

ホントやべぇ。マジやべぇから。

思わず鼻血噴出しそうになった。

俺の顔、今ぜってぇ熟れたトマトみたく真っ赤になってやがる。



しかもノックアウトされたのは、俺だけじゃなかったらしい。

チラッと横見てみたら、サイファーは片手で口元押さえて顔半分隠してるし。

スコールも、俺やサイファーよりかはマシだけど、似たり寄ったりな反応で。

周囲の他人なんか、カチンコチンに固まってまるで彫像だ。



――――――って、ヲイヲイヲイヲイッッ!!

快斗っ。おっまえドコ行くんだよ!?



「やっほーさんこんちわー」

・・・・・・・・・・・・行った。行っちまったよ迫力美人さんの元へ。

やっぱアレだな。懐っこい性格はドコでも得する。うん。



「おーやっほー、快斗・・・・・・だっけ?」

・・・・・・うーわー。見た目綺麗なら声もキレイなのな。



ってゆーか・・・・・・



「名前覚えててくれたんだ〜。快斗カンゲキ〜」

「イヤ別に感激されるほどの事でも」

「いーや充分カンゲキモノだって。てゆーか、今日はお店は?」

「んー?今日は休み」

「あ。そーなんだ。買い物?」

「そ。色々と欲しいモノがあってさ」

「CD?さんってどんなの聴くの?」

「んーまー色々と」



・・・・・・砕けてるよヲイ・・・・・・

なんちゅーか、フツーだよ。

見た目が見た目だけに、何とも言えねぇ感覚だ。



「つーかさ、快斗」

「ほえ?」

「イイのか?トモダチ、ほっといて」



・・・・・・うわ。また心拍数上がった。

ちら、と俺等に流した目がこれまた妙に艶っぽいモンだから。



「・・・・・・てへ。ついうっかり忘れちゃってたよゴメンねみんな〜」

「をいをい」



忘れるなよバ快斗めが。



「だってまさかこんなトコでさんとバッタリ会うなんて思ってもなかったから、ビックリしちゃって」

「そーだな。俺もビックリだ」



言いながら、くしゃり、と快斗の頭を撫でる迫力美人に、快斗はエヘヘと嬉しそうに笑う。

なんてオイシイ・・・・・・いや、ウラヤマシイ・・・・・・っっ、いやいや、違う。

・・・・・・新一に告げ口してやろう。うん。



そんな事を思ってたら。

迫力美人さんはそれじゃあな、と片手を振って行ってしまった。

くぅ。後姿まで香り立つみたいに綺麗だぜ。



「おい、スコール。誰だあれ?」

「・・・・・・ああ、俺が良く行くアクセサリー店の店主」

「って、お前が最近ハマッてる、あの?」

「そう」



俺の横で、スコールとサイファーの会話。

コレはこの間行った時に買ったヤツ、とか言いつつ。

スコールが見せるのは、シンプルだが蒼い綺麗な石があしらわれたリングで。

そんな2人の間にばふっと割り込み。

俺も最近ハマッちゃってるよ〜、なんて笑いながら快斗が見せたのは。

細い、精巧な細工の綺麗なブレス。



「ど?キレイでしょ?コレ幾らだと思う?1000円だよ1000円」

「しかも、手作りの1点ものだ」



満足そうに語る2人は何処か自慢気。

いーなー。俺も欲しいなーこんなの。

イヤ俺って、人と同じの欲しがるタイプじゃねーんだけど。

なんてーの?直感っつーか何つーか。

シルバーアクセなんて、結構持ってるし。今だって着けてるけどよ。

1度目に付くと、思わず、目が追っちまうんだよな。惹き寄せられる、っつーか?

――――――さっきの、迫力美人さんみてぇにさ。



あ。つーか。



「快斗、スコール」

「うん?」

「・・・・・・何だ?」

「なんであんな美人、知ってんのに俺に紹介してくんなかったんだよ」

教えてくれたら、毎日だってその店通ってやるのに。



ジト目で見たら、2人は顔を見合わせ。

そして。



「「イヤお前だから教えられなかったんだって」」



横でサイファーが「ああ、そりゃ正論だわ」とか何とか笑って頷いた。





・・・・・・ソレ、どぉゆぅ意味っすかねぇ?




 




 




 










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